家を建てるタイミングは人それぞれ。それだけ大きな買い物ですから、タイミングの見極めは重要でしょう。中には子どもが生まれて家族が増えることを機に、賃貸から持ち家に引っ越したいと考える人もいると思います。私も実はその一人でした。妊娠期間中に注文住宅を建てることを決め、妊娠中から家づくりの打ち合わせをした経験がある私の体験談をご紹介します。
私が注文住宅を建てる一番のきっかけになったことは、家づくりセミナーに参加したことです。当時住んでいた賃貸は子育てには少々手狭であり、子どもに「帰る自分の家」を作ってあげたいという思いから、将来的には注文住宅を建てたいと考えていました。しかし、その当時は安定期ながらも妊娠中であったため、正直家を建てるタイミングはまだ先の話だと思っていたことも事実です。そんな中、今後の参考にしようと試しに夫婦で参加したのが、その家づくりセミナーでした。
特に予備知識も家づくりのためのこだわりもないまま、軽い気持ちで参加したセミナー。それは大手ハウスメーカーの営業さんによる相談会で、1夫婦や1家族ごとに担当が付き、自由に相談できるという気軽なスタイルでした。その話の中で特に興味を持ったものが、住宅ローン控除やZEH補助金等の制度です。建てる時期によって制度の恩恵が受けられるなら、注文住宅を建てる時期を早めても良いかもしれないと、妊娠中ながら家づくりに対して前向きになれました。さらに、土地探しについても紹介していただき、ちょうど条件の良い土地が見つかったため家づくりに踏み切る事にしたのです。妊娠中に家を建てることに対して、もちろん大変なイメージはありました。しかし、担当の営業さんの今までの顧客の中にも、私たち家族と同じような状況で家を建てた人も多いという話を聞いたため、安心して家づくりに臨むことができたのです。
妊娠中の家づくりで一番の問題になったのが、打ち合わせのスケジュールです。本格的に家づくりに動き出した頃には、すでに私は妊娠中期から後期くらいでした。私の体調を優先してもらえたため、体調を見ながら臨月に入る頃まで打ち合わせをし、出産後私の体調が落ち着いてから打ち合わせを再開するというスケジュールで進めることとなったのです。実際やってみると、大きなお腹を抱えての打ち合わせではありましたが、幸いなことに私の体調も問題なくスケジュール通りに打ち合わせを進めることができました。また、出産後の打ち合わせに関しても、両親に子どもを預かってもらったり、時には打ち合わせに連れてきたりして、じっくりと家づくりを進められたと思います。なにより良かったことが、産後の良い気分転換になったことです。初めての育児だったため、忙しく慌ただしい日々ではありました。しかし家づくりの打ち合わせがあったことで、育児以外のことにも目を向けられるようになり、より心穏やかに育児に向き合えたと思います。
確かに妊娠・出産のタイミングで家を建てることは、簡単なことではないと思います。しかし、妊娠・出産と家づくりという大変なことを一度にやってしまえることも、メリットの1つでしょう。子どもが産まれる前と後では、生活も物事の優先順位も大きく変わりました。変化していく家族の形にも対応できるこのタイミングで、家づくりをすることに意味はあると思います。家を建てるタイミングに悩んでいる人は、この体験談を1つの参考にしてみてください。